Stand Up and Shout!

勉強したことや、思いついたことを気ままに記述します

きみのお金は誰のため―ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」

2023年10月18日に『きみのお金は誰のため―ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』が出版されました。

まとめ

第1章のまとめ

  • 税金の導入によって、お金(貨幣)が必要になる。
  • 集めた税金を政府が使うことによって、お金が循環する。
  • お金は、個人にとっては価値があるが、全体では価値がない。
  • お金によって、人々が支え合える社会が実現している。

第2章のまとめ

  • 問題を解決しているのはお金自体ではなく、お金を受け取る人々。
  • お金が商品に変わるのではなく、自然資源に無数の労働が結びついて商品が生産される。
  • お金の力は選ぶ力。解決してくれる人を選ぶことしかできない。
  • ムダな仕事を減らすことで、経済は発展している。
  • 成果を分かち合うことができなければ、ムダな仕事が必要になる。
  • 一人ひとりが社会を形作っている。

第3章のまとめ

  • みんなでお金を貯めることは、将来の備えにならない。
  • 年金問題を解決するには、少子化を食い止めたり、生産効率を上げる必要がある。
  • お金は移動しているだけで、全体のお金は増減しない。
  • 未来に向けて蓄えられるのは、社会基盤や生産設備、技術や制度など。
  • 全体にとって大事なのは、値段よりも使用価値を上げること。
  • お金は奪い合うことしかできないが、未来は共有できる。

第4章のまとめ

  • 金銭的な格差と生活の豊かさの格差は異なる。
  • 格差のない豊かな生活を提供する人々が結果的にお金持ちになっている。
  • 消費と投資のお金の流れによって未来が選ばれる。
  • 投資されたお金自体ではなく、それを受け取って研究開発する人たちが未来を創造する。
  • 1人ひとりの生み出すお金の流れが格差を作っている。
  • 現代において、税金は支配者による搾取ではなく、再分配に使われている。
  • 政府による再分配は、1人ひとりの投票によって決められる。

第5章のまとめ

  • 全体の預金が増えているのは、誰かが借金をしているだけ。
  • 過去からのツケが存在するのではなく、同世代の格差が存在している。
  • 借金する国ではなく、働けない国が破綻する。
  • 外国に頼る以上、外国に対してどんな価値を提供できるかを考える必要がある。
  • 人から人への贈与、過去から現在、現在から未来への贈与が経済を発展させる。

最終章のまとめ

  • 働くとは、お金を稼ぐことではなく、誰かの役に立つこと。
  • お金によって社会は広がったが、“ぼくたち”と感じられる範囲はせまくなった。
  • 目的を共有すれば、“ぼくたち” の範囲は広がる。
  • "ぼくたち"の範囲をいちばん広げられるのは、未来を共有すること。
  • そして、人を愛すること。

マインドマップによる整理

TBD

目次の俯瞰

きみのお金は誰のため―ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」
    プロローグ 社会も愛も知らない子どもたち
    第1章 お金の謎1 「お金自体には価値がない」
        燃やされるお金
        捨てることのできるチケット
        金と欲望の歴史
        難しい単語に満足する人たち
        水を一万円で売る方法
        税金に隠された秘密
        即席でできる家庭用紙幣
        トランプと札束が同じに見える瞬間
        お金が広げる社会
        ボスの正体
    第2章 お金の謎2 「お金で解決できる問題はない」
        お金はえらくない
        百万円とドーナツの問題解決力
        お金のむこうに人がいる
        パスされた解けない問題
        お金の力は選ぶだけの力
        七海の事情
        お金を過信する国の末路
        紙幣で穴埋めできない生産力
        経世済民という優しい経済
        点数に取り憑かれた現代社会
        ムダな仕事をなくすための条件
    第3章 お金の謎3 「みんなでお金を貯めても意味がない」
        お金の地動説
        休日にお金を使えない街
        1億2000万人のイス取りゲーム
        増やせないお金
        お金が隠す人々のつながり
        未来に蓄えるもの
        値段で価値は測れない
        内側と外側の価値の違い
        奪い合うお金と共有する未来
    第4章 格差の謎「退治する悪党は存在しない」
        ボスとエンジェル投資
        投資と世界の格差
        お金の格差と暮らしの格差
        格差を減らす大富豪
        若い時間が未来を創る
        お金の向こう研究所
        投資と消費のお金が選ぶ未来
        格差を作る犯人
        再分配の雨
        過去の重荷と未来への期待
    第5章 社会の謎 「未来には贈与しかできない」
        将来のツケにならない借金
        内側と外側で働く人々
        欲しがる預金と拒む借金
        同じ世代の中の格差
        時間は戻らない
        働けなくなった国の行く末
        将来のツケになる本当の赤字
        世界は贈与でできている
    最終章 最後の謎 「ぼくたちはひとりじゃない」
    エピローグ 6年後に届いた愛
    参考文献

参考文献

  • 宮台真司『14歳からの社会学──これからの社会を生きる君に』
  • 近内悠太『世界は贈与でできている──資本主義の「すきま」を埋める倫理学
  • 佐渡島庸平『WEARELONELY,BUTNOTALONE.──現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ』
  • 田中孝幸『13歳からの地政学──カイゾクとの地球儀航海』
  • 高井浩章『おカネの教室──僕らがおかしなクラブで学んだ秘密』
  • 田内学『お金のむこうに人がいる──元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門』