2023年2月20日に『「変化を嫌う人」を動かす:魅力的な提案が受け入れられない4つの理由』が出版されました。
目次の俯瞰
「変化を嫌う人」を動かす - 魅力的な提案が受け入れられない4つの理由 1.魅力的なアイデアが成功しない理由 弾丸があれほどよく飛ぶのはなぜか 魅力の増大ばかりに注力する人々 買いたいのに「購入」ボタンを押せない顧客 新しいアイデアの受け入れを阻む4つの「抵抗」 イノベーションを解剖する 読んでいただきたい方々 倫理規範についての注意事項 誠実な戦略か、人を惑わせるような戦略か/意図は何か 2.魅力アピールに専念するのはやめよう 月平均132台の車を売る自動車販売員 自動車ディーラーのうんざりさせられる売り込み 進まないのは「燃料」が足りないせいと思い込む 人を動かす「燃料」には2つのタイプがある 「促進型燃料」とは何か 「回避性燃料」とは何か 人の心を支配するのは「燃料」より「抵抗」 「燃料」に頼る施策は高くつく 「燃料」となるメリットは誰にでも分かる 「燃料」が「抵抗」を増幅し事態悪化を招くことも 私たちを「燃料」思考にさせる脳の癖 3.「惰性」 人は変化より不変を、未知より既知を好む 見なれたものを好む「単純接触効果」 人は知っている商品を購入する 人生観や政治的規範より強い「既知」の力 「惰性」はいかにしてイノベーションを損ねるのか 4.「惰性」を克服する よく知らないものを知っているものに変える 新しいアイデアに慣らすことで「抵抗」を和らげる 戦略その1:何度も繰り返す 戦略その2:小さく始める 戦略その3:伝達者をオーディエンスに似せる 戦略その4:提案を典型的なものに似せる 戦略その5:喩え(アナロジー)を使う 選択肢の提示に相対性を取り入れる 戦略その1:極端な選択肢を追加する 極端な選択肢の実例──契約期間と教員採用 戦略その2:劣った選択肢に光を当てる 劣った選択肢戦略とおとり選択肢のでっちあげ カエルも劣った選択肢に影響を受ける 相対性に関する失敗はいつ起きるか 「慣性」を克服する方法のまとめ アイデアに慣らすための戦術/相対化するための戦術 5.「労力」 カニも人も最小の労力で最大の成果を得たがる 最小努力の法則はいたるところに見られる 最小努力の法則は友人関係にも認知にも影響 「高い価値」より「少ない労力」が優先される 「労力」の計算は少しのことで大きく変わる 私たちは「労力」の影響を軽視している 入学志願者を増やすためにシカゴ大学がしたこと コラム│「労力」に価値が見出される状況 6.「労力」を克服する 「労力」を減らして人々を救った事例 「労力」の2つの側面──「苦労」「茫漠感」 ロードマップの作成で「茫漠感」を制した事例 「イノベーション」をロードマップに落とし込む その行動を取るべきタイミングを設定する 行動の簡素化で「苦労」を減少させる コラム│人々が作る近道「けもの道」 必ず知っておくべき2つの簡素化テクニック 「ノー」と言いにくくする/デフォルトにする コラム│UXデザイナーのように思考する 「労力」を克服する方法のまとめ ロードマップを作成する戦術/行動を簡素化する戦術 7.「感情」 「ケーキを焼いた感じがしない」という問題 「感情面の抵抗」──出会い系アプリの事例 コラム│感情とは何か 「ジョブ理論」に基づいて感情について考える ペット持ち込み不可のDVシェルターの事例 機能面の価値が「感情面の抵抗」を招いた事例 リーダーが優秀な部下を重用しない理由 製品情報収集のセルフサービス化の弊害 8.「感情」を克服する─価 探していないものは目に入らない 「感情面の抵抗」の発見は市場を拡大させる 「感情面の抵抗」が明瞭に表れることは少ない 「なぜ」にフォーカスする コラム│理由を聞き出す質問の方法 行動観察者になれば「本当の理由」に近づける アメリカン・エキスプレスの若年層顧客獲得戦略 コラム│行動観察者のマインドセット 外部の人を引き入れて「感情面の抵抗」を予測 顧客を従業員として雇う コラム│「感情面の抵抗」に効く一般的な治療薬 「感情面の抵抗」を克服する方法のまとめ 「なぜ」にフォーカスする/行動観察者になる/外部の人を引き入れる 9.「心理的反発」 変化させられることに対する「抵抗」 自由が奪われると感じると「心理的反発」は起きる 相手の誤りを示す証拠が強力なほど態度が硬化 説得されていると感じるだけで「抵抗」は強まる 「心理的反発」が発生する要件は何か アイデアが基本的な信念を脅かす場合/変わることへのプレッシャーを 感じる場合/オーディエンスがのけ者にされていた場合 10.「心理的反発」を克服する 変化を無理強いするのはやめよう 相手が自分を説得するのを助ける「自己説得」 メモ・カードの力──自分の目標を書き出す 偏見を弱める──ディープ・キャンバシング 「イエス」を引き出す質問をする 朝鮮戦争で米兵捕虜が受けた洗脳の仕組み コラム│決定事項を「実験」と捉える トップダウンではなく全員参加だとうまくいく 利害関係者たちとともに作る──コ・デザイン 自己説得の3つのルール ルール1:自己説得は目安箱方式では無理/ルール2:メンバーに コミットメントを発表させる/ルール3:参加を実質を伴ったものにする 「心理的反発」の大きさを測る問い 「心理的反発」を和らげる2つのテクニック 「イエス」を引き出す質問をする/コ・デザイン 11.3つの事例研究 「抵抗レポート」を使って分析し戦術を考察 研究事例その1:石油から起業への転換を成功させたドバイ ドバイ未来財団/「抵抗」を克服する/失敗への恐怖を克服する/成果 研究事例その2:短期間での大麻合法化 「抵抗」を克服する/成果 事例研究その3:住宅購入時のハンデをなくす もともとは「燃料」主体だったフライホームズ/成り行き任せの行動観察調査/「抵抗」/ポイント付与から顧客の「進歩」にピボットする/「抵抗」を克服する/成果 謝辞 監訳者解説 原注